衝撃的な大型トレードが続々と成立 最大の“勝ち組”はどの球団?

最高の補強に成功したアスレチックスとタイガース

 メジャーリーグのトレード期限が現地時間7月31日で終了した。プレーオフ進出を目指すチームの積極補強や、昨年の世界一ながら地区最下位に低迷しているレッドソックスの「ファイヤーセール」などもあり、今年は例年以上に市場が活発化。最終日の31日だけでも、駆け込みでいくつもの衝撃的な大型トレードが成立した。果たして勝ち組はどこなのだろうか。

【アスレチックス(ア・リーグ西地区1位)】

 ア・リーグ最高勝率を誇る強豪は、まずは今月上旬にカブスからジェイソン・ハメル、ジェフ・サマージャと先発の柱だった2人を獲得。プロスペクトのアディソン・ラッセルら若手4選手と引き替えに、先発ローテーションを強化した。これだけでも勝ち組と呼べるトレードだが、31日には去就が注目されていたレッドソックスのエース左腕ジョン・レスターまでも獲得。しかも、くせ者のジョニー・ゴームス外野手までセットで引っ張った。代わりに放出されたのが主砲のヨエニス・セスペデス外野手だったことは最大の驚きだが、チームの戦い方に合った選手で固めていくのはこのチームの方針。「マネーボール」で知られる敏腕GMのビリー・ビーンの本気度が伝わってくる補強の連続で、今季の世界一に最も近い位置にいることは間違いないだろう。

【タイガース(ア・リーグ中地区1位)】

 トレード期限最終日に最高の補強に成功した。レイズからトレード市場の目玉となっていたエース左腕デビッド・プライスを獲得。マリナーズ、レイズとの三角トレードでオースティン・ジャクソン外野手を放出したが、タイガースにとってはおいしい交換だったと言える。ジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザー、アニバル・サンチェスらと形成する先発ローテーションはさらに強化された。タイガースはレンジャーズからホアキン・ソリアを獲得してブルペンの強化にも成功しており、デーブ・ドンブロフスキGMの手腕は今年も光った。

【マリナーズ(ア・リーグ西地区3位)】

 外野手の補強を第一にしていると言われていたが、三角トレードでジャクソンを獲得した。さらに、パドレスからクリス・デノーフィアも補強。ニック・フランクリンをレイズに放出することになったが、オフにロビンソン・カノを獲得して二塁は埋まっていただけに、理にかなった補強をしたと言えるだろう。24日にはツインズからケンドリス・モラレスを獲得しており、打線の強化には成功。ただ、フェリックス・ヘルナンデス、岩隈久志の2枚看板への依存度が強い先発投手で効果的な補強をできなかったことが、プレーオフ進出へ向けてどう響くか。

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