最下位なのに強烈な攻撃力 燕打線を牽引する驚異のトップバッター山田哲人のブレイクの理由
山田と畠山に共通するポイント
山田と畠山に共通するのが、“強振しなくなった”ことだ。ヤクルト打線の好調は、ここにひとつのポイントがあるのではないだろうか。
山田は14日現在でリーグトップの142本の安打を打ち、2010年のマートン以来となる、右打者の200本安打も視野に入ってきている。飯田氏は、山田に対しての期待をこう語っている。
「山田は、自分のタイミングでしっかりミートすれば打球は飛んでいく、というコツを掴んだと思います。それがバットを振り回さなくなることに繋がり、結果として持っているポテンシャルを余すことなく生かすことができるようになった。まだまだセカンドの守備は荒削りですが、これは鍛えられる部分ですし、試合に出続けて上手くなっていく側面もあります。将来的には、“セカンドと言えば山田哲人”と言われるような選手になって欲しいですね」
チームは最下位に低迷するヤクルトだが、トップバッター山田から始まる強烈な打撃陣は非常に魅力的だ。8月に入り、その破壊力はより高まってきている。リーグ終盤、ヤクルトの猛打はセ・リーグ各チームにとって脅威になるのは間違いないだろう。そして、山田が好調を維持して200安打に迫ることができるのか。最下位と侮るなかれ、ヤクルトの今後は要注目だ。
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飯田哲也プロフィール
スポーツコメンテーター。1968年東京都出身。1987年に捕手としてヤクルトスワローズに入団、主に外野手としてヤクルトの1番バッターを長く務めた。2005年からは2年間楽天イーグルスに在籍。2006年に現役を引退すると、古巣ヤクルトで2013年まで守備・走塁コーチを務めた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count