主砲の不在もなんのその 広島の窮地は「おさむちゃん」が救う

テスト生からチームの救世主へ

 ロサリオは、06年から12年までカージナルス傘下のマイナーリーグでプレーし、13年は母国ドミニカのカープアカデミーに所属。昨季の秋季キャンプにテスト生で参加すると、紅白戦などでのアピールが実を結び、支配下契約を勝ち取り、今季から晴れて広島の一員となった。

 エルドレッド、キラ、バリントン、ミコライオの4人が基本体制のため、開幕は2軍スタート。1軍には、背中に死球を受けたキラに代わって、4月23日に初昇格。キラの復帰に伴い、5月3日に抹消されるまで、8試合で27打数9安打(.333)2本塁打4打点と上々の成績を残した。

 今度は、負傷と夫人の出産のために離脱したミコライオに代わり、5月24日に昇格。6月1日に抹消となるまで、7試合で24打数8安打(.333)3本塁打5打点と結果を出した。キラの不振で、6月12日に3度目の1軍へ。ここでも、16試合で57打数18安打(.316)2本塁打13打点だった。

 5月1日の阪神戦(甲子園)で4打数4安打1本塁打2打点、6月1日の楽天戦(コボスタ)で4打数2安打1本塁打2打点と、降格前、最後の試合で決まって打ちまくり、毎度、指揮官の頭を悩ませてきた。

 ファームでも、打率2割9分9厘、9本塁打30打点。外国人枠の影響で、活躍しても、2軍行きを言い渡される状況だったが、「いつも変わらず、一生懸命プレーするだけだよ」と、腐らずに結果を残して、4度目の1軍切符をつかんだ。

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY