ワシントン監督の電撃辞任で広がる喪失感 レンジャーズが今こそ実践すべき指揮官の教え

「個人的な理由」で辞任したロン・ワシントン監督

 9月5日、レンジャーズのロン・ワシントン監督が突然辞任を発表した。

 辞任の理由は「個人的な理由」。具体的な理由は、メディアやファンよりも1時間ほど早く知らせを受けた選手やコーチ陣にも明かされなかった。ジョン・ダニエルズGMには1週間ほど前に相談があり、監督職に就いたまま解決できる方法はないか話し合いを持ったそうだが、5日の朝、監督から正式に辞任の申し出があったという。

 ワシントン監督本人は不在で行われた辞任発表の会見で、ダニエルズGMは「具体的な理由は言えない」とヒントすら与えなかったが、2010年春に陽性反応が出た違法薬物は関連していないことだけは断言。噂の域を超えないし、余計な詮索はしたくないが、どうやらご家族の健康状態が芳しくないため、という理由が有力なようだ。

 監督がいなくなったことは、率直に悲しく寂しい。選手もみな「sad(悲しい)」という言葉で気持ちを表現するのだが、正直なところ、本当に抱える思いは言葉では言い表せないようだった。

 ベンチでは、まるで自分がプレーしているかのように1球1球に集中し、喜怒哀楽を隠さず、勝利すると顔からはみ出そうなくらい大きな笑みを浮かべる。そんな監督の姿を見られないというのが、実感として沸いてこないようだった。

 GMとオーナーによる会見の後、監督代行に就任したティム・ボガー・ベンチコーチは、涙腺が弛まないように懸命に目を見開きながら「こんな形で初監督の仕事が回ってくるなんて」と言葉を絞り出した。

 今季からレンジャーズのベンチコーチに就任したボガー監督代行は、ワシントン監督がメッツ傘下のマイナーチームで内野守備コーチをしていた時の教え子だ。6月半ば、全体練習前にベンチで四方山話をした時、監督代行はこんな話をしてくれた。

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