1950年以降3人目の「四球>安打」が実現間近 打率だけでは計れない楽天・AJの高い貢献度
よく似た2人のジョーンズの成績
楽天の4番、アンドリュー・ジョーンズが今年も四球を稼ぎ、昨年に続き3桁台に載せた。一方安打は未だ2桁台。このままいくと安打よりも四球が多い状態でシーズンを終えそうだ。
規定打席に到達し「四球>安打」を記録した選手は、セ・パに分立した1950年以降2人しかいない。1人は王貞治で、全キャリアで5回記録している。“世界の王”はとことん歩かされ、その結果安打を上回る四球を記録したシーズンが何度もあったのだ。
もう1人が、1970年代に南海と近鉄で8シーズンプレーした外国人選手、クラレンス・ジョーンズ(以下クラレンス)で、近鉄時代の1974年に1度記録している。クラレンスが四球>安打を達成した際の成績を、2014年のアンドリュー・ジョーンズ(以下アンドリュー)と比較したのが次の図表だ。
よく似た数字である。本塁打と長打率で開きがあるが、当時と現在の球場の大きさの差などを考えると、もう少し縮まった可能性がある。
外の列に追加したのが、四球>安打を記録する前年、1973年と2013年の成績だ。両者ともかろうじて四球より安打が多いが、数字はやはり似ている。この年は主砲としてチームを優勝に導いたという共通点もあった。