大接戦のパ・リーグ優勝争い 失速するソフトバンクと猛追するオリックス、どちらが有利か
なぜソフトバンクはここまで失速してしまったのか
オリックスの守護神・平野佳寿は、9月に入って安定感を欠き、4敗1ホールド5セーブと、苦しい投球が続いている。特に9月8日、9日の楽天戦で連夜のサヨナラ負けを喫してしまい、首位を追走するチームの勢いを削ぐ結果となってしまった。
「平野は、完全にメンタルの問題だと思います。勝たなければならないというプレッシャーが強すぎて、どんどん負のスパイラルに入っています。昔、ヤクルトで一緒にプレーした高津は、プレッシャーを楽しむことが上手かった。平野に今からそれを求めるのは難しいと思いますし、下手をすれば立ち直れないくらいの強い衝撃を受けていると思います。難しいことだとは思いますが、よりシンプルに、自分の仕事をまっとうすることだけを考えて、プレーして欲しいですね。
オリックスはチームとしても優勝争いの経験が少ないですし、森脇監督も少しバタバタしている印象はあります。先発を3回でおろしたり、焦りがあるのは間違いないでしょう。ただどちらにしても、こうして最終盤まで優勝争いができるということは選手としても監督としても素晴らしいことですし、最後まで自分たちの形を貫いて、戦って欲しいですね」
一方のソフトバンクはより深刻だ。直近の10試合を1勝9敗と大きく負け越し、オリックスに猛追されている。
「ソフトバンクが失速した理由は、投手陣に尽きます。得点はそこまで多くないですが、打線はそれなりに打てています。先発が崩れることも多いですし、先発が何とか試合を作っても、今度はリリーフが打ち込まれてしまう。今季、ずっと盤石な投手陣で戦えてきましたが、その強みが失われてしまっています」