工藤新監督も見守る北方悠誠 ソフトバンクで158キロ剛腕復活なるか
工藤新監督からもらったアドバイス
北方とソフトバンクには、切っても切れない縁がある。
前身のダイエーでプレーし、99年のリーグ優勝に貢献しながら、00年10月13日に31歳の若さで亡くなった藤井将雄投手の中学時代の同級生が北方の父。中学時代にバッテリーを組み、藤井氏の後援会の事務局長を務めていた。北方自身も、幼少期に、藤井氏とキャッチボールしたこともあるという。
そして、工藤公康新監督も藤井氏と共にダイエーでプレーした1人で、親交が深かったという。秋季キャンプを視察した際には、ブルペンでの投球を終えた右腕を球場の一室に呼んで、アドバイスを送った。
「気になったところがあったので、アドバイスした。(結果は)どうなるか、分からないけど、藤井の関係で昔から知っているし」
北方は幼少期に工藤氏の野球教室で教えを受けたこともあるという。通算224勝をあげた実績もさることながら、球界きっての理論派でもある新指揮官。秋季キャンプでの指導は仕事の都合でわずか2日間だけだったが、それでも独自の指導法は選手からも好評だった。
まずはフォームを固め、球速を取り戻し、制球を安定させることが復活の第一歩の北方にとって、投球理論に優れる工藤監督の存在は、大きなものとなるだろう。不思議な縁に導かれるように、ホークスの門をたたいた右腕が、復活への階段を上る。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count