2年目の大躍進 データで見る大谷翔平の進化の理由【打者・総合評価編】

三振、ゴロが減り、外野への打球が増加

 2014年は三振の割合が減り、バットにボールを当てるケースが増えた。にもかかわらず、ゴロの打席割合は下がっている。

 三振やゴロ割合の減少分を埋めたのは、外野への飛球(本塁打含む)だ。外野フライと本塁打を足した割合はゴロ割合と同等で、前年に比べボールに強い力を加えられているのがわかる。打席に占める本塁打の割合は前年に比べ倍増している。

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大谷翔平のパフォーマンス――外野フライの本塁打率

 長打の増加は、外野への飛球が増えたことが一因だが、その外野への飛球の質も非常に高かった。外野フライに占める本塁打の値はT-岡田(オリックス)、柳田悠岐(ソフトバンク)、中田翔(日本ハム)と同レベルで、すでにスラッガーとしてトップクラスだ。

 長打率やISO(長打率?打率)など、選手の能力がよく表れる信頼性の高いパワー系の指標は軒並み高く、長打力という点では、大谷は高い能力を証明しつつある。

 この高い長打力をベースにして創出得点を伸ばした。投手との併用ゆえに打席数は234に留まったが、リプレイスメント・レベル(注3)の選手に比べ15.7点程度(注4)の得点を積み増した計算になる。

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