黒田博樹は「米国で最も成功した日本人投手」 米メディアが最大級の賛辞
「ダルビッシュや田中が黒田の価値に並ぶには、あと2、3年は必要」
「(メジャーでの防御率は)カープ時代の3.69よりもわずかに上回る成績。黒田は日本からやってきて、自身のパフォーマンスを向上させた希有な例である。ドジャースとヤンキースでの79勝79敗という成績は、彼のメジャーでの7年間を正確に表現するものではない」
打線の援護に恵まれず、救援陣に白星を消されることも多かった右腕の勝敗の数は、正当なものではないとの見方だ。
実際には、黒田のWARは野茂氏よりも0.1ポイントだけ下となっている。ただ、メジャーでの通算投球回数は野茂氏の1976回1/3に対して、黒田は1319回。キャリアも12年に対して7年と少ない。ボロボロになるまでメジャーにこだわった野茂氏は最後の3年間でWARがマイナス値を記録している点も考慮すべきだが、貢献度を表す指標で野茂氏とほぼ同程度の数字を積み上げてきた黒田は記事で最大級の賛辞を贈られている。
「現時点で黒田は、日本出身の投手でメジャー史上最も成功した投手であることは間違いないだろう。それはリストを見ても明確だ。ダルビッシュ有(レンジャーズ)や田中将大(ヤンキース)が黒田のキャリアの価値に並ぶには、あと2、3年は必要となる」
また、メジャーで約9年半のキャリアを誇り、ヤンキースでの7年間で勝利をもたらす打点を挙げ続けた松井秀喜氏のWAR(21.3)を上回っている点も、特筆すべき点だろう。しかも、WARは一般的に投手よりも打者の方が積み上げやすくなっている。