復活へ決死の覚悟 松中が信じる「生き残る道」
生きる道はパワー」、今季は3年ぶり本塁打なるか
「オープン戦でも結果を出さないといけないけれど、去年ほどガツガツしていない」
自主トレでのバッティング練習を、今年はほとんど行わないことを決めた。冷静に自らを鑑み、じっくりと体を作っていく道を選択した。
手応えは感じている。昨年から行ってきたトレーニングを通じて「トレーニングをしていても、落ちている感じもしない。心拍数も、若い子と変わらない。もっとやれる意欲がある」と実感。体が万全なら、まだ、やれる――。その思いは、強くなっている。
ファンが背番号3に求めるのは、やはり本塁打だろう。それは、松中自身が自らに求めるものでもある。
「生きる道はパワー。ヒットを打つ人はたくさんいる。どこで生き残るか。しっかり、そこを信じてやっていきたい」
ソフトバンクには、好打者がそろうが、内川、松田、長谷川、中村などは、中距離打者の色が強い。李大浩、柳田も、昨季はそれぞれ19本塁打、15本塁打。真の大砲とは呼びきれない。
松中が最後にアーチをかけたのは、2012年7月16日、ヤフオクドーム(当時はヤフードーム)でのオリックス戦。「ホームランを打ちたい」。久しく味わえていない、あの感触を――。ダイヤモンドを悠然と回る瞬間を求めて、松中が新たな1年のスタートを切った。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count