2015年キャンプがスタート 巨人が“160キロマシン”を打つ理由とは

昨年はチーム打率5位だった巨人打線、原監督は「打てないと恥ずかしいことになる」

 昨年、巨人は優勝したが、チーム打率はリーグ5位と低迷。チーム防御率1位の投手陣に助けられた。阪神のメッセンジャーの力のある球には、レギュラーシーズンでも、クライマックスシリーズでも抑えられた。そのほか、阪神には藤浪晋太郎、ヤクルトには復活を期す由規ら、セ・リーグに150キロ中盤を投げる投手は多くいる。そこで、速いストレートに力負けしない打者を作ろうと考えた。

 原辰徳監督は「巨人の選手は速い球には強い、というところを見せてもらいたい」とプランを打ち上げた。春季キャンプでも続けることで「打てないと恥ずかしいことになる」と話し、選手たちを鼓舞した。選手たちは、プライドにかけても対応しようとしている。

 キャンプ初日、阿部、井端弘和内野手ら、ベテラン選手を筆頭に金属バットで速球を打ちにかかった。さすがは経験豊富で技術を持つ選手たちとあり、バットでとらえる数も多かった。実際にピッチャーと対戦すれば、変化球でタイミングを外されることもある。駆け引きがつきものだ。しかし、それは二の次、という考え方。変化球への対応は、そう難しいものではないと首脳陣は考えている。力と力の勝負では負けないというチームとしての強い方針がそこにはある。

 巨人に限らず、これまでも速球を投げ込む投手が出てくると、体感スピードを上げるためにマシンを打席に近づけ、打撃練習をしていたチームはあった。この練習を積み重ねていけば、スピードボールに対応できるようになる。キャンプ初日に巨人の選手の対応力が上がっていたのは、秋のキャンプからの成果でもある。

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