浦和学院が王者対決に勝てた理由 伝統の力を上回った「3学年のチーム力」

卒業直前まで続く3年生の支援、3学年で選抜大会を戦う浦和学院

 技術的なアドバイスはもちろん、打撃投手なども務め、秋季大会ではスタンドで応援に声を枯らす。そのため「3年生のために勝とう」と2年生以下は一致団結する。そうした支援は毎年3月の卒業直前まで続く。

 エースの座を譲り受けた江口は、ブルペンで小島に投球フォームを見てもらい、カーブとチェンジアップの2種類しかない変化球に加えて、カットボールの握りを教わった。これで一気に投球の幅が広がり、先輩直伝の勝負球が、2年ぶりの優勝を目指す大舞台で生かされたのだ。

「一戦必勝のつもりで、次も束になって戦っていきたい」

 江口は次の試合に向け、こう決意を語った。

 夏とは違い、3月時点での1、2年生の2学年しか出場できない選抜大会。春39度出場と、伝統と経験で上をいく龍谷大平安に勝った裏には、3年生を含めた3学年で戦う浦和学院の「束の力」があった。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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