東海大四が土壇場での逆転で初の8強進出 21世紀枠の松山東は競り負ける
東海大四は8回に逆転、「坊っちゃん」の舞台・松山東は散る
第87回選抜高校野球大会8日目で、21世紀枠の松山東(愛媛)が2回戦で東海第四(北海道)と対戦した。史上最長ブランクの82年ぶり出場となった松山東は、1回戦で二松学舎大付(東京)に競り勝ち春初勝利を挙げたが、この日は8回に逆転を許して2-3で競り負けた。夏目漱石の小説「坊っちゃん」の舞台となったことでも知られる進学校は聖地を去り、東海大四が春夏通じて初の甲子園2勝目を挙げ、ベスト8に進出した。
松山東は初回、2死2塁とチャンスを作ると、4番・米田がレフトスタンドへ叩き込む2ラン。相手エース・大沢から幸先よく先制した。
先発・亀岡は1、2回と相手打線を三者凡退に抑える好投。すると、松山東は3回にも2死満塁の絶好機を作るが、7番・山田大は直球で空振り三振。ここは大沢が踏ん張った。
東海大四はその裏、初ヒットなどで1死1、2塁とするも、1番・冨田が右飛、2番・金村が中飛に倒れ、得点を奪えない。一方、松山東は4回、初めて三者凡退に終わった。
5回、東海大四は2死1、3塁と好機を作るも、冨田の鋭い当たりを松山東の一塁・山田海が飛びついて好捕。無得点に終わった。6回には1死3塁と再び大きなチャンスを作ったが、4番・邵、5番・塩田が連続空振り三振。またも亀岡が踏ん張った。
一方、松山東打線は4回から4イニング連続で三者凡退。踏ん張る亀岡に追加点をプレゼントしたいところだが、大沢の好投が光る。
7回はともに3人で攻撃を終えると、松山東は8回に先頭打者が久々のヒットで出塁。その後、2死3塁とチャンスを作るも、東海大四の好守もあって追加点は奪えない。
その裏、東海大四は1死3塁と好機を作り、2番・金村がレフトオーバーのタイムリーツーベース。ようやく亀岡から1点を奪った。さらに、続く山本がセカンド後方への二塁打を放ち1死2、3塁とチャンスを広げると、邵がライトへ痛烈なタイムリー。2者が生還し、一気に逆転に成功した。
9回は大沢が無失点に抑え、東海大四が勝利。初の甲子園2勝目を挙げ、ベスト8進出を決めた。
この日も甲子園には松山東のOBやファンが集結。ワンプレーごとに大歓声が上がり、ナインをもり立てたが、最後は東海大四の自力が勝った。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count