好投手が揃う選抜ベスト4 エースを打ち崩すリードオフマンは誰だ

最も勢いに乗る浦和学院の1番・諏訪、じゃんけんで決める先攻・後攻も勝負の分かれ目?

○浦和学院-東海大四

 4強進出校で最もノリに乗っているのが、浦和学院の2年生・諏訪賢吉だ。目下、13打数6安打(打率.462)の大当たり。チャンスメークだけでなく、2回戦の大曲工戦では逆転の2点タイムリーを放ち、準々決勝でも県岐阜商の152キロ右腕・高橋純平からダメ押し打を放った勝負強さを持っている。50メートル6秒0の俊足で、東海大四のエース・大澤志意也は最も注意しなければならない打者だろう。

 対する東海大四の1番・冨田勇輝は11打数2安打(打率.182)。しかし、昨秋の明治神宮大会で浦和学院と対戦した際、チームは5安打に封られて6回コールド負けしたが、冨田はエース・江口奨理から意地の1安打を放っており、苦手意識はないはずだ。前評判では浦和学院有利とみられているだけに、初回から出塁してかき回し、先取点を奪えば、一気に勝負は分からなくなってくる。

 ちなみに、今大会の28試合で先攻を選んだチームは16勝を挙げ、12勝の後攻を4つ上回っている。特に動きに硬さの出る初戦16試合に限っていえば、先攻の11勝が後攻の5勝を上回った。

 今大会に出場した選手には「甲子園という舞台ではミスができなくて硬くなる守備より、ミスしても取り返しの利く攻撃から入る方が精神的に楽です」と話す者もいた。

 優勝が現実味を帯びてくる準決勝では、これまで以上にプレッシャーがかかり、注目度も高まることから、硬さが出るだろう。その点で主将同士がじゃんけんで決める先攻・後攻も勝負を分ける1つのポイントになるかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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