田中将大のDL入りで日本人先発投手は“全滅” 過去2年からの落差大きく…

2013年は黒田、岩隈、ダルビッシュがメジャーを席巻

 また、岩隈は1か月出遅れながら復帰後は本来の投球を見せ、最終的には28試合登板で15勝9敗、防御率3.52。和田は7月にメジャー復帰し、13試合で4勝4敗、防御率3.25と奮闘した。

 2013年は松坂大輔がインディアンスとのマイナー契約で開幕を迎えたものの、ほかの3人の日本人先発投手が開幕から絶好調だった。黒田はサバシアが不調の中でチームを牽引。地元メディアやチームメートから完全に名門球団の「エース」として認められた。

 岩隈は当時は貧弱だったマリナーズ打線からの援護に恵まれず、白星は伸ばせなかったものの、防御率1点台と抜群の安定感を見せた。ダルビッシュもエースとして君臨。勝ち星、防御率ともに文句のない成績をマークした。

 この年は前半戦で3投手の実力が際立ち、防御率やWHIP(1イニングあたりのヒット+四球)のリーグ10傑にそろって名を連ね続けた。一時、防御率トップに立った黒田は後半戦に不調に陥ったものの、岩隈とダルビッシュは最後まで力強いピッチングを続け、サイ・ヤング賞の投票ではダルビッシュが2位、岩隈が3位に入った。

 過去2年と比べてみると、先発投手全員がDL入りしている現状は、まさに異常事態。田中も岩隈も復帰までに1か月程度は要すると見られ、しばらくは日本人投手が先発する試合を見ることはできない。昨年は黒田、岩隈、ダルビッシュ、岩隈の誰かが毎日のように、しかも、先発ローテの柱として投げていた時期もあっただけに、怪我をした選手の早期復帰が待たれるところだ。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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