初登板で快投の和田毅、“激走”にも絶賛の声 「素晴らしい運動能力示した」
「二塁ベースでの鋭いターンを三塁コーチも気に入った」
「和田は素晴らしい運動能力を示しました。ほとんど多くのピッチャーは一塁から得点できるものではありません。二塁ベースでの鋭いターンを(三塁コーチ)ジョーンズは気に入ったようです。彼に青信号を出しました。最近は、多くの選手は(本塁上)で流砂に飲み込まれますが、和田は素晴らしいチャレンジを見せました」
ピンチでも表情1つ変えないポーカーフェイスの日本人左腕が見せたハッスルプレーにダグアウトは沸騰。そして、この勢いに続いたブライアントが犠飛で決勝点を挙げた。
和田はその裏、1死一、二塁のピンチでアルモンテをセンターライナーに打ち取ったところで、降板となった。地元紙「シカゴ・サンタイムズ」によると、名将ジョー・マドン監督は試合後に「あのベース一周で彼は少しばかり疲れたんじゃないかな、と思っている」と説明。激走で和田が消耗したように見えたため、勝利投手まであと1死で交代させたことを明らかにした。ただ、和田は「それはまったくない。息は切れたが、それで疲れるような鍛え方はしていない」と語っている。
スプリングキャンプ中に左太もも裏を痛め、マイナーでの調整が続いた和田。ジョー・マドン監督を招聘し、大型補強と有望な若手の覚醒で優勝候補の一角にも挙げられるカブスの先発ローテーションで、ようやくチャンスを掴んだ。勝利投手にはならなかったが、鮮烈なピッチングと走塁でこの日の主役となった。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count