日本はMLBに倣う必要がある? 危険な本塁クロスプレーは禁止されるべきか

イチローの本塁生還は漫画の世界? 日本はMLBに倣うべきか否か

「捕手は覚悟しないといけない。『(ベースを)隠しました。突っ込まれました。怒りました』はちょっと都合が良すぎると思います。『隠したら覚悟しなさい』『それだけの覚悟を持って隠しなさい』と思います。それで怪我したからって文句は言えないですよ。

 それをどうこう問題にするなら禁止にしないといけない。禁止にしないからしょうがない。突っ込むのを禁止にするなら、(ベースを)隠すのを禁止にしないといけない。『隠すのはOK。突っ込むのは禁止』となったら点を取れないですよ。どうやってベース踏むんだ、と」

 しかも、走者には走路から3フィート以上逸脱して回りこむことが禁止されている。仮にこれがOKだとしても、『隠すのはOK。突っ込むのは禁止』となれば走者が不利と言わざるを得ない。

 野口氏は「(3フィートよりも外を)回っている間にタッチされるわけですから。こんな不公平なルールはないですよ。(生還できるのは)イチローか、もしくは漫画の世界ですよ。イチローは漫画の世界に生きてるかもしれない」と、忍者のような動きでの本塁生還が度々話題となるイチローを例に挙げ、笑いながら指摘した。

 では、本場メジャーも接触プレーをなくすためにルールが制限されている今、日本球界はどうするべきなのか。野口氏ははっきりと提言する。

「メジャーに倣うべきだったなと思いますよ。『体を守る』『ラフプレーにならないようにする』というのだったら、禁止にするべきだった。(メジャーと)足並みを揃えて、一緒に禁止にするべきだったですよ。もしくは今年からとか、やるべきだった。禁止のルールを作らないんだったら、突っ込まれてもオッケーにするのか。どちらかですからね」

 現状のルールならば、本塁での接触プレーが起きるたびに、同じような議論が繰り返されるだろう。メジャーと同じように、選手の体を守るために何をするべきなのかを考える時が来ているのかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY