今年もドラマのような活躍見せた34歳 中日・藤井が秘めるポテンシャル
レギュラー定着に至らないのはなぜ? 今年はひと味違う姿を見せられるか
しかし、恵まれた素質を持ちながら、ベテランの域に差し掛かった現在でも、レギュラー定着には至っていない。調子の波、時折見られる集中力を欠いたプレー、勝負所でのケガなど、さまざまな要因で飛躍の機会を失ってきた。
晴れ舞台となった豊橋の夜の次の試合。22日の巨人戦で背番号4はベンチを温め、最後まで出場機会がなかった。首脳陣からの信頼を勝ち得ていない現実を表していた。
明るい性格に加え、ある時はシーズン中に自ら球団事務所に突撃して幹部に起用法への疑問をぶつけ、指摘された足りない部分に真剣に向き合おうとする熱いハートも持ち合わせている男だ。
34歳は素質や身体能力で勝負し、評価を受けるには厳しい年齢といえるが、今回に続いてドラマのような活躍を見せる可能性も秘めた選手であることは間違いない。
プロ10年目。今年こそ、ひと味違う姿を見せられるか。大好きな地元での試合を終え、ここからの一戦一戦で、底力が試される。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count