プロ初黒星も成長への糧 日本ハム有原は“勝利を計算できる投手”
ドラフトで4球団が1位指名した逸材は「豪腕の変化球投手」
降板後、本人は「甘い球を長打にされてしまったことが反省点です。立ち上がりから点を取られリズムを悪くしてしまいました。実力不足です」と話した。もっとも、相手は22日にエース大谷から5点を奪い、KOしたソフトバンクの強力打線。光るボールもあっただけに、成長への糧となる一戦だった。
プロ1年目で活躍できる選手は、そう多くはない。ではなぜ、勝つのか。ここまで評価されるのか。
栗山監督は有原を「豪腕の変化球投手」と表現する。黒木投手コーチは、その意図を「どのボールでもストライクが取れるし、どのボールでも勝負することができる。決め球にもなる」と分析した。裏を返せば、どんなタイプのバッターにでも対応できるということでもある。
正直、派手さはない。最速162キロの剛速球を携え、打席にも立ちながら、先発マウンドに上がる大谷翔平に比べれば、なおさらだ。だが、確実に“勝利を計算できる”投手なのだろう。
強豪・広陵高でエースを張り、甲子園にも出場した。早大でその投球術に磨きを掛け、大学NO1投手とも評された。昨秋のドラフトでは4球団が1位指名している。その資質は誰もが認めるところだった。