プロ初黒星も成長への糧 日本ハム有原は“勝利を計算できる投手”
“弱点”は完成度の高さ?
だが、早大4年時に右肘を痛めた。日本ハムに入団し、今年の春季キャンプは2軍スタート。右肘の状態を確認しながら、じっくりと1軍マウンドを見据えて調整を続けてきた。そして、初登板で初勝利。最速は151キロを計測し、周囲の不安や雑音を振り払った。
「甘いところに投げたら、確実にやられる。でもしっかり自分の投球ができれば、抑えることができる」。
本人も手応えを感じている。
あえて“弱点”を挙げるとするならば、完成度が高いということなのかもしれない。「力の抜きどころも分かっている。でも試合や相手によってはそこがスキになることもありますよね。かわし始めたら、怖い」。黒木投手コーチは、こう口にする。
順調なスタートを切ったことは確か。どこまで記録を残すのか。どれだけファンを沸かせるのか。スター候補生の出現はいつの時代も大歓迎。前途洋々だ。
【了】
J・T●文 Text by J・T