驚異の日本新ペース 日本ハム西川遥輝はなぜ三塁打量産できる?
ここまで好成績も、栗山監督の評価は…
加えて決定力。5月22日のソフトバンク戦では9回裏1死一塁で左翼フェンス直撃のサヨナラ二塁打を放った。翌23日に同戦では2回に自身プロ初となる満塁弾。しかも4安打4打点と打ちまくり、大勝を導いた。西川の活躍もあり、リーグ優勝を争う最大ライバルとの今季初3連戦で勝ち越しに成功した。
6月2日現在で、打率は3割5厘。31四球はリーグ2位タイの数字で出塁率は4割6厘を誇る。いずれも“及第点”が与えられる成績と思われるが、指揮官は納得していない。
栗山監督は「これぐらいやって当たり前。まだ足りないよ。このぐらいをハルキのベース(最低限)と思っている」。それだけ期待値は高い。本人も自分に厳しい。殊勲打を放ったとしても、ほかのシーンで納得のいかないプレーがあれば、試合後に笑顔を見せることはない。
西川は言う。
「チャンスメークできて決めることもできるのが理想の1番」
昨シーズンは43個も塁を盗み、盗塁王のタイトルを獲得した。プロ5年目の23歳。記録にも記憶にも残る選手になりつつある。ただいま、スーパースターへの階段を疾走中だ。
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J・T●文 text by J・T