二軍で注目浴びるプロ11年目の28歳 ロッテ青松を奮い立たせるものとは

いつ来るかわからないチャンスに備え、小さな努力を積み重ねる日々

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試合後、ロングティーを行う青松【写真:長谷川美帆】

 今の打席での心掛けについては、「前に突っ込んでしまうのを抑えて、軸足にしっかり体重を残しながらボールを見極められるように」と話し、大幅に何かを変えたわけではない。それよりも、試合前後の取り組みによってコンディションが良くなったことが大きい。いつも早めに球場入りする青松は、入念なストレッチの他に、バッティングに近い動きを取り入れた準備をしてからグラウンドへ向かう。

 そして、新たに実施しているのは試合後のロングティー。調子が上がってきた頃から継続しているもので、思い切り振るのではなく、いかにバランスよく振ってボールを遠くに飛ばせるかを意識する。ボールに入っていくバットの角度や、力が入ることで無駄な動きが出ていないかなど、納得するまで確認作業を繰り返す。試合前の準備と、試合後の復習。好調の要因は、こうした小さな努力の積み重ねに他ならない。

 一軍から声がかかるまで、二軍の選手はひたすら結果を出し続け、最高の準備をして待つしかない。

 青松はデーゲームを終えて家に帰ったあとは、一軍の試合映像を観ると決めている。自分のいない試合に、あえて見入る。対戦する可能性のある投手にいつでも対応できるようにと、他球団同士の試合を観ることもある。そんな日々に様々な想いが交差し、夜中に眠れなくなることだってある。それでも、目覚めれば次の試合が待っている。とにかく今はグラウンドで結果を残すしかない。気持ちを切り替え、全力でバットを振っている。

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