ロッテが巨人を3タテ　サヨナラ打の吉田「期待されていないと思って…」

2ボールから“待て”のサインに吉田「絶対打ってやろうと」

「何とか食らいついて、バットに当てようという気持ちで」（今江）、この打席からマウンドに上がった澤村の149キロをとらえる。ライナー性の打球がライト前に落ち、これで2-2の同点。土壇場で巨人に追いついた。

　さらに1死一、三塁。巨人は7番根元を敬遠し、岡田、吉田と勝負を選んだ。

　岡田の代打に送られたサブローが倒れ、打席に立ったのはプロ2年目、9回の守りからマスクを被っていた吉田。「2ボールになって待てのサインが出て、打つのに期待してないんだろうなと思って、絶対打ってやろうと思って打ちました」と振り返った打球は、澤村の球威に詰まりながらもレフト前へ。サヨナラのヒットとなり、一塁ベースを回ったところで手荒い祝福を受けた。

　前々打者での敬遠はもちろん、自軍ベンチからの「待て」のサインも発奮材料には十分だった。「ヒットになるなと思い、嬉しかった」と吉田。伏兵の痛快なサヨナラ打が、チームに今季初の3タテをもたらした。

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フルカウント編集部●文 text by Full-Count