ヤクルトから青木宣親以来の首位打者へ 川端慎吾に影響与えた先輩の教え
青木から吸収した「カット」の技術
川端の特徴の一つに、厳しい内角を攻められてもカットする技術がある。この芸術的とも言えるバットコントロールで、逆方向へ安打にすることも多い。それを身につけることができたのは、青木の姿を見ていたからだ。
「あれだけ打てる青木さんでも、内角をカットする練習をよくやっていたんです。それで自分もマネをして、よくカットの練習をやっていました。最近は自分でも自信がついてきたのでやらなくなりましたけど、あの頃の賜物だと思っています」
精神的にも成長している。5月4日のDeNA戦(横浜)からチームは9連敗を喫した。17日の巨人戦(東京ドーム)の練習前、選手会長の森岡良介、主砲の畠山和洋と共に声を掛けて、選手ミーティングを開催。チームはこの試合に勝利し、連敗脱出に一役買った。中心選手としての自覚も芽生えている。
ヤクルトからの首位打者は2010年の青木が最後。プロ10年目を迎え、心技体がそろった男なら、不可能ではないかもしれない。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count