オリ、反攻に向けた最後のピース 今季1軍初昇格の右腕にかかる期待
昨季限界まで戦い続けた選手たち、今も心は折れていない
シーズン140試合を超える長丁場。一線級で戦う選手たちは万全な状態で試合に臨むことはほとんどないという。心・技・体。すべてが揃ってこそ最高のパフォーマンスが出せる。だが、少々の痛みは「心」 がカバーする。昨年はソフトバンクと最後まで優勝争いを繰り広げたオリックス。高山投手コーチは「いっぱいいっぱいの中、全員が『優勝する』という気持ちだった。本来なら厳しい状態でも選手たちはそれを超えたものを見せていた」と口にする。
ある程度の無理は承知で一つの目標に向かい選手たちは身を削った。プロ野球選手は個人事業主。今後の人生を見据えれば、ケガで選手生命を終えることだけは避けたいのが本音だろう。今年はケガ人が続出し、優勝候補の一角だったチームは開幕から低迷した。だが、交流戦を終え負傷していた戦力は徐々に1軍の舞台で復活を果たしている。悔しさを味わい、涙した選手たちの心は折れていない。比嘉もその1人だ。
最下位に低迷するオリックス。それでもまだシーズンは半分以上残っている。ペナントを諦めるには早すぎるはずだ。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count