強すぎる故の“珍事” 首位独走のソフトバンクに異変
光る先発陣の奮闘、首脳陣も注意を払う「勝利の方程式」の疲労度
今季の先発投手の奮闘ぶりも要因にある。7月の17試合で5回持たずにKOされたのは、7月5日のオリックス戦(ほっともっと)の中田賢一(4回1/3で6失点)だけ。7月14日の日本ハム戦(帯広)の武田(6回途中3失点)と同15日の同戦のバンデンハーク(5回3失点)を除く残り14試合で、先発が6回以上を投げている。
序盤で試合が壊れることがほとんどなく、ロングリリーフが必要となることがなかった。かつ、接戦での勝ちゲームばかりとなれば、勝利の方程式に登板が偏るのも、仕方のないことなのだが……。
ここで危惧されるのは、鉄壁の勝利の方程式が、登板過多による疲労で調子を落とすこと。そこに関して、工藤監督とピッチングスタッフは細心の注意を払っている。連投が続けば、ブルペン入りすらもさせない休日を作るなど、疲労が溜まらないようにしている。リリーフ陣の登板数の平均化も考慮しているという。
ここから、ペナントレースは連戦が続く。特に9、10月のソフトバンクは6、6、9、7連戦とハードな日程が組まれている。勝ちまくるのはうれしい限りなのだが、圧倒的な強さの裏に潜む影が、どう出るか。勝負の終盤戦へと突入する。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count