吉田一に復調の兆し オリ奇跡のAクラス入りへ、ドラ1右腕にかかる期待

オリ奇跡のAクラス入りへ、吉田一は力を発揮できるか

 ルーキーイヤーの昨年は15試合に登板し5勝6敗、防御率3・81。社会人NO1投手としては物足りない数字だったが、1年目から優勝争いを経験しポテンシャルも秘めていた。今季は当然のように春季キャンプ1軍スタート。走り込みが終わると、精力的にブルペンに向かい右腕を振り続けた。

 だが、オープン戦中に左脇腹を痛め開幕ローテ入りを逃すと今季初登板、復帰戦となった5月26日のDeNA戦(横浜)ではプロ最短となる1回1/3、5安打3失点KO。高山投手コーチからは「必死さが全く伝わらない。気迫というか、1軍で投げたい思いがないのかもしれない」と酷評される始末。即座に2軍落ちを通告されると焦りからか次は首を痛めリハビリに時間を費やすことになった。

 同期入団のドラフト2位・東明が1軍で孤軍奮闘する中、吉田一は前半戦のほとんどを2軍で過ごしてきた。遅れてきたドラ1右腕に挽回のチャンスは残っている。

 西武が記録的な連敗を喫し、3位争いは団子状態。奇跡のAクラス入りを目指すチームに徐々に追い風は吹いている。故障中のディクソン、バリントンを欠く中、吉田一が本来の力を発揮し続ければ先発陣にメドはつく。シーズン終盤、最後の巻き返しにどれだけ力を発揮できるのか注目したい。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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