【高校野球】プロアマ雪解けの前進を象徴する1勝 元プロ楠城監督「勇気づけられる」
「こんなにすぐ結果が出て怖いくらい」
その1年後に同校を2年連続の夏甲子園に導き、迎えた初戦。「よそいきの野球をしないで自分たちの野球をすればいい」と声をかけ、選手を躍動させた。2点リードで迎えた6回には亀谷、中山、富山の3者連続タイムリーなどで一挙5得点。試合を決めた。
初勝利の直後は「(監督としては)ルーキーですから。精いっぱいやろうと思っていた。ホッとしました(勝利の瞬間は)ああ、勝ったなと。1つ勝つことが目標でした」と安どの表情。
指導者資格回復を経て手にした白星に「勇気づけられますね。監督になって色んな人にサポートしていただいて、こんなにすぐ結果が出て怖いくらい。またチームに色づけして頑張りたい。昨年2月に資格回復の認定をいただいた時には信じられなかったです」と感慨深げに振り返った。
「一個人として、選手を尊敬すること。何でも言いやすい環境を作ることを心がけている。部員は70人いるけど、よそ見をせず、(選手にとっては)大事な2年半を接していきたい」
そう指導方針を口にする64歳の“ルーキー監督”は球児たちとともに、さらなる高みを目指す。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count