【高校野球】長崎県の球児らにとっての「8・9」 創成館の夏初出場初勝利が届けるもの
稙田監督の発案で試合前30秒黙とう、3安打の宇土「8月9日は1番大切な日」
小島氏は「原爆の記憶は我々の世代にはありませんが、被爆した方は沢山まだ長崎にいます。そういった意味でも、長崎県の代表高校が活躍している姿は、原爆の記憶を少しでも風化させないことに繋がると思います。創成館高校の活躍を期待しています」と話す。
選手たちも野球に打ち込めることに感謝し、平和や命の尊さを感じている。この日は稙田龍生監督(51)の発案で試合前にグラウンド上で約30秒、黙とう。レギュラーの長崎出身者2選手のうちの1人でこの日3安打と活躍した6番宇土憲伸郎は「黙とうは8月9日に野球をできることに感謝しながらしました。長崎にとって8月9日は1番大切な日。そういう日に勝ててうれしい」と喜びを噛みしめた。
2番手で1回2/3を無失点と好投した水永悠斗も「特別な日でした。(空の)上から見守ってくれている人たちのためにも無駄な1日にしたくないと思ってプレーしました」とマウンドでの心境を振り返る。
選手たちは8月9日という日を胸に刻みながら、夏初勝利を手にした。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count