移籍直後の輝きとその後の転落 復活期す広島・一岡が内に秘める思い

ある質問で、一岡の表情が変わった…

 畝投手コーチは、一岡の特長として「高目のストレートが伸びるのは普通だけど、彼の場合は低目の球も伸びてくる」ことを挙げ、さらに「低目のコントロールがいいから、ストレートの高低差で勝負できる」と評価する。しかし、今季はその特長が影を潜めたことにより、現在の成績につながっていると分析した。

 再調整となったファームでは、投球フォームの修正を行った。今季の一岡について、ある投手出身の球団OBに話を聞いた時、「昨年のいい時の姿を求めているのか、明らかに力みが目立つ」と指摘していた。その言葉通りと言うべきか、一岡がファームで取り組んだのは「力感を意識して、できるだけ力を抜いて投げられるように」ということだった。

 7月22日の一軍復帰後は、7試合中6試合で無失点に抑え、今季初勝利、初セーブもマークした。現在の調子は「いいのか悪いのか、よくわかりません」という一岡だが、昨季痛めた肩の状態は「全く問題ない。今は何も気にせずに投げられている」と笑顔も見せた。

 そんな一岡の表情が変わったのが、無失点を続けた昨年と比べるとどうか、という質問をした時だった。

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