【高校野球】衝撃デビューのオコエを成長させたもの 1年半前に聖地で味わった「挫折」

1年半前のセンバツでのオコエの居場所とは…

 今やプロも素質を認める高校トップ選手となった背番号8だが、時を遡ること1年半前、当時は背中に番号はなく、居場所はスタンドにあった。それこそが、オコエの急成長の原動力となった「挫折」だった。

 2年春に出場した選抜ではメンバー入りできず、2回戦に進出したものの、オコエは応援席からグラウンドを駆ける仲間を応援することしかできなかった。周囲には、悔しさをぶつけることもあったという。

 米沢貴光監督が下級生時代のオコエを回想する。

「やればすぐに変わるなという感じはありました。でも、線も細くてごはんも食べない子。ちゃんとしてない面もあった」

 そこで奮起を促すようにして、選抜メンバーから外した。この悔しさをバネに伸びてくれるという親心もあったのだろう。その証拠に「もとから春の都大会からは使うつもりだったんです」と選抜後の公式戦からレギュラーに起用。この狙いが当たった。オコエは見違えるような成長曲線を描いた。

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