米メディアがイチローの究極のバント技術に迫る 動画特集で詳細に分析
打球の勢いを殺すハイレベルな技術とは
「ボールを捉えるのですが、バットの持ち方にも注目です。多くの人はバットをこんな感じ(鷲掴み)に握ります。本当はみんなこう握るのですが、バントヒットを狙う場合には打球の勢いを殺さないといけません。彼はこう握るのです。ここに多くのスペースを作るのです」
左手の親指と人差し指でバットの間のスペースを意図的に作っているイチローのグリップ方法が、打球の勢いを完璧に殺す効果を生み出していると指摘。実際にバットを握りながら、詳細に説明している。
「ボールが当たった時にバットの後ろ側に手が当たります。ボールを殺すためにやりすぎというぐらい、強くバントしないようにしています。打球のスピードを奪います。三塁に落とすようにします」
ウィルソン氏はイチローのバントに隠されたハイレベルな技術をこう解説した。
イチローはスプリングキャンプなどのバント練習でミスをせず、あまりに完璧なテクニックにマーリンズの若手選手を唖然とさせていた。4月8日のブレーブス戦では、今季初安打をセーフティーバントで記録。優れた打撃技術だけでなく、圧倒的なスピードと究極のバントでも安打を量産してきたレジェンドのテクニックは、アメリカでも完璧な教本となっている。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count