【高校野球】関東一が長嶋サヨナラ弾で劇勝 ベスト8を東西東京を含む関東4校が占める

9回に劇的なサヨナラ弾で1-0勝利、好投の中京大中京エース上野は127球目で力尽きる

 第97回全国高校野球選手権大会は16日、甲子園球場で3回戦が行われ、第2試合は関東第一(東東京)が中京大中京(愛知)をサヨナラで破り、ベスト8に進出した。0-0の9回に5番・長嶋がサヨナラアーチ。好投の上野は126球目まで無失点に抑える好投を見せたが、最後の1球に泣いた。関東一の注目選手、オコエは初回に守備で超美技を見せるなど、この日も存在感を見せた。

 初回、中京大中京は2死満塁と先制の絶好機を作る。ここで佐藤が左中間に大飛球を放つ。しかし、オコエが驚異的なスピードで追うと、ランニングキャッチ。抜ければ3点は入るという場面での超美技に、満員の甲子園がどよめきと大歓声に包まれた。

 その後は中京大中京の上野、関東一の阿部と両先発が好投。関東一は5回から登板した金子もスコアボードにゼロを並べていく。

 8回、中京大中京は2死満塁としたが、上野は三ゴロ。一方、関東一はその裏に2死からオコエが俊足を生かした遊撃内野安打で出塁。井橋が四球で一、二塁となったが、伊藤はライトフライに倒れた。

 9回、中京大中京は2死一、二塁とチャンスを作ったが、矢田崎は一ゴロ。ここも金子が踏ん張る。

 そして、幕切れは突然やってきた。9回、1死走者なしで打席に立った長嶋が、上野の初球の直球を完璧に捉える。大飛球がレフトフェンスを越え、サヨナラホームランとなると、長嶋は気持ちよさそうにダイヤモンドを一周した。

 一方、この試合127球目を打たれた上野は呆然。関東一の校歌が終わり、応援席に挨拶に向かうと、涙が止まらなくなった。

 両チームの好守が随所に飛び出した好ゲームを1-0で制した関東一が、8強進出を決めた。すでに早稲田実(西東京)も準々決勝に進んでおり、東西東京代表のベスト8進出は2006年の帝京、早稲田実以来9年ぶり。その時は、斎藤佑樹(現日本ハム)擁する早稲田実が全国制覇を果たした。また東海大相模(神奈川)、花咲徳栄(埼玉)を含め、8強に関東から4校が進出した。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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