6時間21分の裏にあった巨人の意地
原監督「1時間半くらいのゲームの感じがした」
野球規則は4・12によると「両チームが完了した最終均等回の総得点で、その試合の勝敗を決する」とあるため、この時点でコールドとなれば、8回の巨人の得点は認められず、2対3で広島の勝利となってしまう。追い上げたのも水の泡。連勝が止まるばかりか、阪神が勝利していたため、再びゲーム差が1・5に開くところだった。
巨人は他のチームより消化している試合が多いため、優勝するには1試合も落としたくない状況。そのため、早いイニングの3回途中に先発ポレダを諦め、中継ぎにリレーを託した。何としても勝つという執念があった。
雨の中でプレーが続けば、ぬかるむ地面によって足や腰を痛めることもある。すべった勢いで大きなケガをする可能性も。何よりも悪コンディションでは最高のパフォーマンスを見せることはできず、自分の成績にも影響してくる。
しかし、シーズンも終盤に差し掛かり、ふり構ってはいられなかった。中継ぎ陣も自分の出番を想定。野手も雨の中、気持ちを切らさずに中断中も準備をしていた。6時間26分に次ぐ史上2番目に遅い決着の試合にも、「1時間半くらいのゲームの感じがした」と原監督。まさに意地でつかんだ白星だった。
阪神とのゲーム差は0・5のまま。今日22日には5連勝、そして首位返り咲きを狙う。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count