快挙目前のSB柳田にメジャーが熱視線 Dバックス「彼はエキサイティング」

ホール球団社長も日本人野手を絶賛「走塁や守備のレベルも高い」

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ダイヤモンドバックスのデリック・ホール球団社長【写真:編集部】

「もちろん、どの球団も次なるイチローを探しているんだ。オフェンス的にはすごく日米でスタイルが違う。投手の方がより大きなインパクトを残しやすいんだ。ジャイアンツでプレーしている青木はエキサイティングな選手だ。彼はボールを叩いて、走り出すタイプの打者だ。イチローもそういうタイプの選手だよね」

 これまでメジャーで成功を収めてきた日本人選手のタイプについて、ゴンザレス氏はこのように分析する。確かに、強打者で確かな足跡を残したのは、2009年にヤンキースでワールドシリーズMVPに輝いた松井秀喜氏くらいかもしれない。ただ、アリゾナで現在でも圧倒的な人気を誇るゴンザレス氏は、イチローや青木とはまた違うタイプの選手として、柳田がメジャーで成功できる選手と見ている。

 2012年に斎藤隆(現楽天)を獲得し、黒田や田中の争奪戦にも乗り出すなど、これまでは日本人投手の補強に力を注いできたダイヤモンドバックス。現在も補強ポイントは投手だけに、前田や大谷がターゲットとなっているが、将来的な野手の獲得にも強い興味を示している。ゴンザレス氏とともに試合を視察したホール球団社長も「アメリカで活躍できる野手のタレントは存在する」と明言する。

「日本に来るたびに強い印象を受けています。ゴンゾ(ゴンザレス)とも話しているのですが、どの選手も野球というものをしっかりと理解している。野球を知っているなという印象です。高い基礎技術。ミスが少ない。走塁や守備のレベルも高い。試合に勝つためにどんなプレーをすべきなのか、ということがしっかりと身についていますね。競争力の高さも感じます」

 さらに、ゴンザレス氏も「私もデレックと同感です。勝負の細部にまつわる部分、プロ意識の高さ、練習の部分などに感銘を受けています」と日本野球のレベルの高さを絶賛する。

 柳田はまだブレークしてから間もないとあって、メジャー挑戦については、まだ本人や球団ではなく、周囲が騒ぎ始めているという段階だ。だが、現在、日本で最高の実力を誇る野手がメジャーでどれだけのプレーを見せてくれるかを見てみたいと、多くの人が願っている。もし、将来的に柳田のメジャー挑戦が現実のものとなれば、ダイヤモンドバックスは獲得に動くことになるだろう。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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