マ軍残留確率は「60%以上」 地元記者が語る、来季もイチローが必要な理由
「60~70パーセントの間で彼はマイアミに戻ってくるだろう」
また、フリサロ氏は、メジャーで最も準備周到とも評されるレジェンドが若手の多いマーリンズに最高の手本としてポジティブな影響をもたらしていることについても指摘。サブ要員に対する年俸抑制というマーリンズの方針と、今季年俸200万ドルのイチローは、サラリーの面からも条件が合致するという。今季のように故障者が続出する可能性もあるために、予想を超える出番を手にできるチャンスもある。
それでは、イチローの来季契約延長の可能性についてフリサロ氏はどう見ているのか。
「60パーセント以上だろう。60~70パーセントの間で彼はマイアミに戻ってくるだろうと私は見ている。重要なことは、イチローがここでプレーしたいと思うか、どうかだ。
イチローほどの百戦錬磨のプロになれば、去就に関して色々と考えることもあると思う。ダン・ジェニングス監督がGMに戻らなければ、監督、GMというマーリンズの体制がそのもの変わる。そうなれば、イチローに関する去就に影響をもたらす可能性がある。そこが私が『100パーセント』と言い切れないところでもある」
フリサロ氏はイチローのマイアミ残留指数を「6割」と語る。イチロー自身の来季に関する意思に加えて、チームの来季体制もレジェンドの去就に影響を及ぼすという。
「ジェニングス監督の去就も、イチローの来季に影響を与える可能性はもちろんある。個人的にはジェニングスはGMで戻ってくると思うけれど、それも100パーセントとは言えない。彼もすべての選択肢を精査することになると思う。
ジェニングスはイチローをこの球団に連れてくるプロセスで重要な役割を果たした。現在は監督としてチームに携わっているし、当然、そのような人間の去就はイチローにも影響を与えると思う。あとは他のチームで、マイルストーンに近づくイチローの獲得にアグレッシブになる球団も出てくる可能性もあるかもしれない」
今季序盤にGMから監督への異例の転身を果たしたジェニングス氏は、首脳陣から今季限りでの監督退任を通告され、GMへの復帰オファーを受けていると地元メディアは報じている。その一方、ジェニングス氏にはマリナーズ、フィリーズなど、GM職が空座となっている球団から興味を示されているという現状もある。
GMとしてイチロー獲得に貢献し、プロフェッショナルな姿勢を貫くイチローに心酔している指揮官の去就は、イチローの行方にも影響を及ぼす可能性がある。そして、メジャー通算3000本安打という一大イベントを控えるレジェンド獲得に積極的に動きだすクラブも今後出てくるかもしれないという。
苦しみの終盤戦を戦うイチローだが、現時点では来季もマーリンズのユニフォームでプレーする可能性が高そうだ。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count