CS進出へも正念場の阪神 優勝争いから脱落したターニングポイントとは

優勝はならなかったものの、2位浮上の可能性を残す阪神

 この時期に来れば、当然、選手の体には相当な疲労が蓄積している。福原、安藤のような大ベテランで救援投手を務めているとなれば、なおさらだ。それでも、踏ん張らなければいけない場面で2人を使う意味は大きかったという。

「ここまで頑張ってくれたんだから、最後の最後まで彼らと心中じゃないけど、信じてあげる、というのは必要だったかなと。今年、この位置で最後まで野球やれてた要因は何かと考えたら、ピッチャーでは福原、安藤、呉昇桓なんですよ。あとは、先発で最多勝争いをしている藤浪。

 彼らが頑張ったから、この位置で踏みとどまっているわけですから。だったら最後まで、いくら調子が悪くでも彼らを信じてやらないと、と思うんですよね。ああいう采配をしてしまった時点で、申し訳ないですけど、優勝争いからは落ちるだろうな、という感じでした。

 連敗したら終わるというところで、2連戦の1つ目を負けてしまうと、本当にきついんですよね。3連戦なら、1つ負けても2つ目、という形で切り替えられるけど、2連戦で1つやられてしまうと、(2戦目は)『もう今日しかない』となるので、硬くなるんです」

 現在、マジック「1」としたヤクルトの優勝は確実となっているが、阪神には2位浮上の可能性が残されている。28日は藤浪の奮闘で巨人との直接対決に勝ち、望みをつないだ。4位広島が1・5ゲーム差で食らいついている状況で、まさに正念場だ。残りは3試合。阪神は1度は失った流れを取り戻すことができるだろうか。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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