日ハム栗山監督が熱いエール 引退の木佐貫が持つ「最高の財産」とは
自身はメニエール病と闘いながら現役生活を全う、「野球選手は長さよりも密度」
4回4失点でクライマックスシリーズ(CS)へ不安を残した吉川には「まだ本当の調整になってない。CSへ必死になると信じている。時間をベストに使って欲しい」と求め、4回無失点も2イニングで先頭を四球で歩かせた中村には「大事な試合では四球が勝敗の分岐点になる。誰が見ても分かること。精度を上げてほしい」と語気を強めた。
「百歩譲って考えれば、木佐貫のように引退する場所をね。オレも引退試合をやってない。そういう選手にチーム全員がなって欲しい」
指揮官は現役時代、プロ2年目の1985年からメニエール病を発症した。原因不明の病と闘いながら、89年にゴールデングラブ賞を獲得したが、右肘の故障、メニエール病再発の不安から90年に現役引退。その後は日本ハム監督に就任する2012年までテレビ解説者などを務めた。 そんな経験を持つ指揮官だからこそ、最後は木佐貫への熱いメッセージで締めた。
「野球選手は長さよりも密度だと思っている。誰もが選手で何年やったとしても、その次の人生の方が長い。それに向かっていけば、(早期引退は)大きな意味を持つはず。木佐貫の真面目さ、一生懸命さは、これからへ最高の財産。野球界に還元していってほしいと思います」
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count