イチロー、“魔球”も!? 「スプリットチェンジ」投げた初登板に「夢が叶った」
「真っ直ぐが一番いいと思っていたけど、実はスライダーだった。ショックだった」
最後はスライダーで二ゴロ。5人目のアルサーもフルカウントからスライダーで左飛に打ち取り、3アウトとした。
「僕は真っ直ぐが一番いい(球種)と思っていたんだけど、実はスライダーだった。ショックだった。もう2度とピッチャーの悪いことはいいません。野手はピッチャーの悪口を言いがちだけど、僕は2度と言わないようにします」
こう振り返る顔には、マウンド上のいた時は違い、嬉しそうな笑みが浮かんでいた。
高校時代、愛工大名電のエースだったイチローにとって、メジャーのマウンドに立つことは夢でもあった。プロ入り後も、1996年に日本のオールスターで登板経験はあったが、その時とは全く違う感慨があったようだ。
「僕は学生時代にピッチャーをやっていた経験がある。プロ野球のマウンドで立つことは日本ではオールスターで1人だけというのはあった。メジャーリーグのマウンドにこういう形であれ立ったことは一つの夢が叶ったと思う。2回目はいらないという感じですね(笑)」
これまで走・攻・守で野球史に名を刻んできた41歳が、「投」でも伝説を残した。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count