重要な初戦に競り勝った巨人 勝利の陰にあった亀井の好プレー
守備でも好判断光る、井端もベテランの味発揮
5回のレフトの守備でも判断が光った。0-0。マイコラスが先頭バッターのマートンにレフトフェンスに到達する一打をくらった。マートンは二塁を狙うも、亀井はクッションボールを素早く処理すると、振り向きざまに、二塁ベースめがけて好返球。二塁への進塁を阻んだ。ノーアウト二塁で先に点を取られていたら、展開は変わっていたかもしれない。
亀井はレフトとライトの両方を守れ、フェンス際のボールの処理、打球判断、そして強肩と球界屈指の守備力を誇る。それがCS初戦でも大きな武器となった。打撃でも藤浪とはシーズン16打数5安打、打率3割1分3厘と相性も良かったため、アンダーソンではなく、レフトでスタメン起用されていた。亀井の守備が1点を阻んだといっていい。
坂本、阿部を中心とした主軸が本調子でない中で勝っていくには、6番に入った亀井や7番の井端のような存在の役割が重要となる。井端もベテランの味を存分に出し、3安打の活躍。粘りのファウルに、素早い守備……目立ちはしないが、細かなワンプレーの積み重ねが、勝利につながっていた。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count