過去に指名漏れを経験…今秋ドラフトで“破れた夢”に再挑戦する選手たち
大谷、藤浪らと同世代の右腕も過去に指名漏れ、今秋のプロ入りは…
「黄金世代」と言われる若手で、同世代のライバルと同じひのき舞台を目指す者もいる。トヨタ自動車・青山大紀である。
智弁学園時代は140キロ台後半を投げる本格派右腕として活躍し、2年夏に甲子園8強入りした実績を誇る。同世代の花巻東・大谷翔平(現日本ハム)、大阪桐蔭・藤浪晋太郎(現阪神)らと共に世代屈指の選手として注目された。3年夏は甲子園出場を逃し、指名漏れを味わってしまった。
それでも、前述の木下のチームメートでもあり、社会人で実績を積み重ねた。高卒の社会人選手は3年目が指名解禁となるため、この秋にプロから声がかかる可能性もある。
近年はプロに指名されるだけの能力がありながら「中途半端な実力で行きたくない」と構える風潮もあってプロ志望届の提出を見送り、慎重に上のステージで指名を待つということも少なくない。
そんな中でも自分の実力を信じ、思い切って過去に提出した1枚の紙は、誰よりもプロの舞台を思い続けてきた証明書のようなものでもある。西武・秋山も指名漏れからの屈辱から大学で飛躍を遂げ、プロへの道を拓いた。果たして、そんなハングリー精神を持った男たちの夢が今年は何人、叶うのか。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count