2人の甲子園優勝投手 東海大相模の小笠原、吉田が描く夢の続き
小笠原の目標は「1年目から活躍したいので新人王」
――印象に残っている出来事は?
「夏の甲子園で吉田(凌)が(準々決勝の)花咲徳栄戦で打たれたところを、リリーフして助けられたのが印象的です」
――目標は?
「1年目から試合に出て活躍してそういうことができれば次の年につながると思う。自分の長所、真っ直ぐ(ストレート)を生かしていきたいと思います。1年目から活躍したいので新人王を取りたいと思います」
高校ナンバー1左腕は、ドラフト1位で指名され、心境を淡々と話した。喜びはもちろんあるが、特別に感情の起伏はない。1位で指名されることは想定内だったのだろう。それよりも、これから評価に恥じないプレーをしなくてはならないという使命感を持っているようだった。
一方、別室ではもうひとりの東海大相模の投手、吉田凌が指名を今かと待っていた。小笠原が各テレビ局のインタビューを受けている中、名前はなかなか呼ばれない。
ドラフト開始から2時間が経過しようとした頃、オリックス5位で声がかかった。もしかしたら指名がないのかもしれないという不安も持っていたという。安心した様子で記者会見を行った。
――現在の心境は?
「今回、オリックスさんに5位で指名していただきました。本当にプロの世界に入ることは難しいと分かりました。プロというスタートラインに立ててうれしいという気持ちです」
――嬉しさと安心。どちらの方か気持ちは強いか?
「正直、安心したという方が大きいです」
――待ち時間が長かったが?
「先に小笠原が決まって、そのあとに自分は待つしかないと思ってた。名前が上がったときは頭の中が真っ白になった。自分もそういう世界に入れるんだなと思った。今日は両親が(実家のある)兵庫から来てくれた。お世話になったのでお礼の言葉を言いたいです」
――オリックスというチームのイメージは?
「神戸に球場があるので、小さいころからオリックスは見ていました。今は全然、真っ白の状態なので上のステージで投げられるようにしたい」
――話をしたい選手は?
「東海大相模のOBがいると聞いたので、(川端ら)OBの方と話がしたいと思いました」
――持ち味は?
「横に小笠原というすごい直球を投げるピッチャーがずっといた。僕は小笠原に負けない、特に変化球を磨いてきたので、しっかり上のステージで出せたらいいなと思います」