ポスティングの概念を変える可能性も!? バーネットのMLB挑戦の裏側とは

ポスティングはメジャーに挑戦する日本人のための制度という印象が強かったが…

 ただ、決して残留を諦めたわけではない。ヤクルトは11月30日にNPBに提出する保留者名簿に名前を載せることでバーネット側と合意。万が一、入札がなかったり、交渉が不調に終わった場合は、残留交渉を行っていくつもりだ。

 過去にも外国人選手がポスティングを利用した例はある。1998年のオフに広島のアレファンドロ・ケサダが、40万1ドル(約4800万円)でレッズに移籍。制度の適用者第1号となった。2002年オフには広島のラモン・ラミレスが30万50ドル(約3600万円)でヤンキースへと移籍した。

 だが、この2人は今回のケースとは異なる。ケサダは当時20歳、ラミーレスも21歳と若く、日本での実績があるわけではなかった。年俸交渉で揉めるなど強引にメジャー行きを希望したため、球団が致し方なく制度を利用して移籍させた。

 バーネットのケースは、双方が円満の下、導き出された結論だ。これまでは、ポスティングシステムはメジャーに挑戦する日本人のための制度という印象が強かった。だが、日本で実績ある助っ人右腕がこの制度を選択したことで、今後、外国人選手が利用するケースが増えていくかもしれない。

【了】

フルカウント編集部●文 text by Full-Count

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