ソフトボール出身の日ハム大嶋、異例の転身から4年 現在の胸中語る
競技の違いに戸惑った1年目、「野球とソフトの差を埋めるのに時間がかかった」
――1年目は競技の違いに戸惑いを感じることはあったか?
「まず道具が違いますからね。野球とソフトボールは似てますけど、全く違うスポーツ。1年目は何も分からなかったです」
――「何も分からなかった」とは?
「まずはソフトで守備でバントシフトなんてないですし、キャンプでやるのが初めてでした。(投手の)暴投を体の前で止めるブロックの捕球体勢も作ったことがない。ソフトでは(投手と捕手の距離が短く)ミットで反応するだけでしたから。そもそも使うグラブもキャッチャーミットでなく、ファーストミット。最初はキャッチャーミットの(捕球する)芯も分からなかったです」
――1年目の春季キャンプは緊張の連続だったのでは?
「投手の方に申し訳なかったです。ブルペンでも明らかにプロのレベルに達していなかった。投手の『腕が振れてる』、『球筋がいい』とか技術的なアドバイスも出来なかったですし。ノックもソフトは塁間が短かったので、スナップスローで十分。だから二塁へのスローイング練習もしたこともありませんでした。毎日毎日、一生懸命やるしかなかったです」
――ベテラン勢の投球を受ける時は?
「ブルペンでは森内壽春さん(11年ドラフト5位、今オフに戦力外)の球を受けることが多かったです。1年目の(春季キャンプ中の)紅白戦で木田優夫さん(現GM補佐)のボールを受けさせてもらったんですが、変化球のサインも覚えられなくて。全然ダメでしたね」
――ただ、打撃では紅白戦初打席で初本塁打を放った。
「あれは本当に、たまたまなんです。振ったら当たった。そんな感じです。確かに(投手と打者の距離が短く)体感スピードはソフトの方が速くて目が慣れている感じはありました。ただ、変化球の変化の仕方も違う。変化球を打とうとしたら、真っすぐで差し込まれて。バットもソフトが680グラムでしたけど、野球は900グラム。ただでさえ、重く感じるに、年間を通してバットを振ったことがない。野球とソフトの差を埋めるのに時間がかかりました」