肌で感じたMLB 独立Lの選手がパドレスの高知トライアウトで得た財産とは
今回の取り組みが高知の野球熱再燃のきっかけに、貴重な経験が野球界の発展に繋がる
サッカー人気に押され気味で、野球熱が下がりつつあるという高知。独立リーグでプレーしている2人は、今回のパドレスの高知での取り組みを野球熱を再燃させるためのきっかけにしていきたいという、強い意気込みを見せた。
加藤「野球もサッカーのように、ワールドワイドなスポーツになってほしいと思っているので、野球においてトップの存在といえるMLBのパドレスが高知で行った今回のようなイベントをきっかけとして、いろんな人に知っていただき、また盛り上がっていきたいと思います」
平良「僕らもアイランドリーグとしてイベントなどを行わせてもらってきましたが、少子化の影響もあり野球自体の規模も縮小しています。ただ、今回の取り組みなどをきっかけに、まずは野球のことを知ってもらったり、プレーしてもらうことで、プレイヤーや野球に対しての認知度が上がっていくのではと思います」
13名の限れた選手だけで行われた今回のトライアウトは、3時間弱という時間以上に濃密な体験として参加者たちの胸に刻まれた。単純な“入団テスト”としての意味だけではなく、アメリカ野球の文化や空気感を肌で感じ取れたことも、選手たちにはかけがえのない財産になるだろう。
加藤、平良をはじめ、高知でのトライアウトに参加した選手たちのさらなる飛躍、そして、野球人としての成長が切り拓いていく、より希望に溢れた野球界の今後に大いに期待したい。
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岩本健吾●文 text by Kengo Iwamoto