3年前の2冠王も2年連続の低迷…巨人・阿部、復活への条件は?
巨人は正捕手不在でV4ならず…阿部が攻守で輝きを取り戻すには?
今季、セ・リーグのペナントレースは14年ぶりにヤクルトが制し、4連覇を目指した巨人は2位に終わった。CSでもファイナルステージ敗退。今季限りで原監督が辞任を表明するなど、悔しいシーズンとなった。チーム防御率はリーグトップの2.78だっただけに、リーグ最下位のチーム打率.243に終わった打撃陣が敗因の一つと言えるだろう。
さらに投手陣をリードする立場の捕手陣も、ヤクルトから移籍の相川亮二が故障によりわずか40試合の出場。2年目の小林誠司もチーム最多の56試合でスタメンマスクを被ったが、まだリード面で課題を感じさせる場面が多かった。
ヤクルト、日本ハム、阪神、横浜と4球団で捕手として活躍した野球解説者の野口寿浩氏はそんな巨人において、今季期待外れに終わった野手の1人に阿部慎之助の名を挙げる。
111試合の出場で、打率.242、本塁打15、打点47。打撃結果の球種別成績、ヒートマップ(投球のコース別の打撃成績)を基に、不振の要因を分析した野口氏は「スライダーは全く打てていないですね。これは右投手も左投手も打てていないんでしょうね」と指摘する。
今季はスライダーに対して33打数でわずか2安打。打率.061という結果に終わった。データでは一目瞭然、スライダーが今季最も苦手とする球種だった。