DeNA筒香、ブレークの裏側にあるもの 目指すべき未来は松井とボンズ!?
理想の選手像は? 「頂点はバリー・ボンズ。途中にいるのは松井秀喜」
これらの課題を克服するために、どのような成長が必要なのか。野口氏はかつてMLBを席巻した大打者の名前を挙げながら、今後、筒香が歩むべき未来について解説する。
「(理想のバッティングが出来てくれば、体が前に出ずに)止まって『ガツン!』と打てる。カーブなんて“いらっしゃいボール”になる。バリー・ボンズ(元ジャイアンツ)みたいになれると思うんです。
ボンズは私が日米野球に出場した時に、佐々岡(真司、元広島)さんとバッテリーを組んで、佐々岡さんが思いっきり腕を振って投げたカーブを、(踏み込んだ右足が)ピタッと止まって『ガツン!』と(東京ドームの)看板直撃のホームランを打ったんです。足を出しただけで、身体が全く出ていかなくて、その時は佐々岡さんと笑うしかなかったですね」
ボンズ氏はMLB最多の通算762本塁打、2001年にはシーズン73本塁打の最高記録を樹立。晩年は禁止薬物使用問題が持ち上がったとはいえ、球史に残る大記録を打ち立ててきた左の大打者だ。
「(ボンズは今の筒香の)もう頂点ですね。行き着く先はあそこです。本人の考え方をそのまま真っ直ぐ上げていくと、その上にバリー・ボンズ。そしてその途中にいるのは松井秀喜ですね」
野口氏はそう話す。
シーズンが終わった現在もドミニカに渡り、ウインターリーグに参加している。“武者修行”を敢行している24歳は、日本を代表する強打者、そして世界でも名を轟かせる存在に駆け上がることができるのか。来季、さらに進化を遂げる姿に期待したい。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count