2015年は3投手が40S超&DeNA山崎が新人記録…12球団守護神の決め球は?
速球自慢の投手たちの決め球割合、西武・高橋朋は8割近くがストレート
そして何といっても抑え投手を見る上での醍醐味が力のある速球だろう。150キロ中盤をコンスタントにマークするソフトバンク・サファテ、阪神・呉昇桓、中日・福谷浩司の3人は2ストライク後の速球割合がいずれも6割を超えた。
西武の守護神左腕・高橋朋に至っては全投球のうち75%がストレート。2ストライク後は77%を占め、最も決め球としてのストレートの割合が高い投手だった。
ヤクルトの球団新記録となる41セーブを挙げたバーネットは、ストレートが50%を占めるのと同時に、カットボールも20%使用。楽天で防御率0.87、33セーブの活躍を見せた松井裕は決め球の48%をストレートに割いたが、チェンジアップも39%の割合で使用。2つのウィニングショットを持っていたことになる。
以下はファストボールを決め球とする投手の球種割合リスト。(★は主にウイニングショットとして選択された球種)
○ファストボールを決め球とする抑え投手
【サファテ(ソフトバンク)】
2015年:65試合、5勝1敗、41セーブ、防御率1.11
※最多セーブ
全投球(1063球)
ファストボール:73%
カーブ:13%
スライダー:3%
スプリット:11%
2ストライク時(422球)
★ファストボール:67%
カーブ:16%
スライダー:2%
スプリット:15%
【高橋朋己(西武)】
2015年:62試合、2勝3敗、22セーブ、防御率2.92
全投球(1051球)
ファストボール:75%
スライダー:19%
スプリット:6%
2ストライク時(319球)
★ファストボール:77%
スライダー:15%
スプリット:8%
【バーネット(ヤクルト)】
2015年:59試合、3勝1敗、41セーブ、防御率1.29
※最多セーブ
全投球(923球)
ファストボール:45%
スライダー:14%
スプリット:6%
カーブ:3%
カットボール:32%
2ストライク時(282球)
★ファストボール:50%
スライダー:17%
スプリット:5%
カーブ:9%
★カットボール:20%
【呉昇桓(阪神)】
2015年:63試合、2勝3敗、41セーブ、防御率2.73
※最多セーブ
全投球(1134球)
ファストボール:69%
スライダー:18%
スプリット:8%
チェンジアップ:2%
カーブ:3%
2ストライク時(364球)
★ファストボール:68%
スライダー:20%
スプリット:9%
チェンジアップ:3%
カーブ:1%
【中崎翔太(広島)】
2015年:69試合、0勝6敗、29セーブ、防御率2.34
全投球(1229球)
ファストボール:64%
スライダー:29%
スプリット:6%
カーブ:0.08%
2ストライク時(379球)
★ファストボール:65%
スライダー:26%
スプリット:9%
【福谷浩司(中日)】
2015年:42試合、3勝4敗、19セーブ、防御率4.05
全投球(379球)
ファストボール:76%
スライダー:9%
スプリット:6%
チェンジアップ:9%
2ストライク時(160球)
★ファストボール:63%
スライダー:9%
スプリット:11%
チェンジアップ:17%
○ファストボール+チェンジアップを決め球とする抑え投手
【松井裕樹(楽天)】
2015年:63試合、3勝2敗、33セーブ、防御率0.87
全投球(1291球)
ファストボール:61%
カーブ:1%
スライダー:9%
チェンジアップ:29%
2ストライク時(455球)
★ファストボール:48%
スライダー:12%
★チェンジアップ:39%
※データはスタッツ・ジャパン提供。
【了】
フルカウント編集部●文 text by Full-Count