キヨシ電撃辞任、68暴投、番長大記録、4番筒香…DeNAの2015年10大ニュース
課題となった「正捕手不在」、番長はプロ野球タイの23年連続勝利達成
○8位 「正捕手不在」が68暴投へ
今シーズンも課題である扇の要を固定できなかった。昨季109試合に出場した黒羽根は打撃不振もあり、先発マスクを後輩に譲った。期待された高城、嶺井も安定感を欠き、バッテリー間の“共同作業”である暴投の数は悪化の一途をたどった。交流戦18試合で16暴投を記録。最終的には1990年のロッテに並ぶ過去最悪の68暴投というプロ野球記録に並んでしまった。来季指揮を執るラミレス監督は「自分の経験を伝えれば、うまくいくと強く信じている」と正捕手育成に自信をのぞかせる。10年連続Bクラスからの脱却は、正捕手の台頭に掛かっている。
○7位 2005年以来、過去最高の181万人が来場
日本一に輝いた1998年以来の首位ターンなど、序盤から首位争いを繰り広げたチームと比例するように観客動員数も増えていった。開幕カードにはレプリカヘルメットを配布するなど、飽きさせないファンサービスを率先した球団戦略ともかみ合い、主催試合の観客動員数は昨シーズンから17.6%増の181万人を超えた。ファンを喜ばせた中畑監督、筒香や梶谷、山崎康ら若手の成長も著しく、女性ファンの入場者も伸びていった。球団創設5年目を迎える来季に向けて、池田純社長は「ファンの期待が高まっている。あとは結果を出して応えたい」と意欲をのぞかせている。
○6位 交流戦で最低勝率
セ・リーグ首位で迎えた交流戦は悪夢だった。3勝14敗1分けと歴代最低勝率の1割7分6厘と不名誉な記録を残した。10もあった貯金を使い果たし、借金生活に突入した。指名打者制が採用された敵地では1勝8敗と、先発投手陣が打ち込まれ、躍進を支えた打撃陣も振るわなかった。いつも元気な中畑監督も試合を重ねるごとに表情をこわばらせ、「本当によく負けた」と白旗を揚げるしかなかった。
○5位 番長、プロ野球タイの23年連続勝利
5月5日のヤクルト戦(横浜)に今季初登板初先発で勝利し、工藤(ソフトバンク監督)、山本昌(中日で今季限りで引退)に並ぶプロ野球タイの23年連続勝利を達成。同20日のヤクルト戦(神宮)ではプロ野球史上5位タイの23年連続安打をマークした。7月12日のヤクルト戦(神宮)では6回無失点で4勝目を挙げ、先発での167勝は平松を抜いて球団新記録。数々の記録を打ち立てながらも、プロ24年目の右腕は「チームの勝利がすべて。優勝したい」との思いは変わらない。6月3日のソフトバンク戦(横浜)ではバックスクリーンに一発を浴びた柳田の次の打席で見逃し三振を奪うなど、抜群の制球力を披露。12月25日には42歳となり、来季は球界最年長プレーヤーとして注目を集めるが、その投球術はまだまだ野球ファンを魅了するだろう。