西武に足りないピースを埋める存在 野手転向の27歳は糸井、雄平に続けるか
糸井は4年目、雄平は5年目でブレーク…野手転向4年目の2016年は勝負の年に
課題は何よりも確実性を上げることにある。「出塁率を上げたり、作戦面でもエンドランを決めたり、ベンチから出しやすい選手だと思われるようにならないと」と自覚する。チームのレギュラーは中村、浅村、森、メヒアら長打と三振が表裏一体となった選手が多い。打線が1本の線となり、つながるためには、空位の遊撃手、右翼手の選手には戦略の遂行力の高い選手が求められる。
秋季キャンプでは意識の変化も垣間見えた。打撃時にステップ幅を縮めたり、内角の対処の際に体で回ってさばくイメージを植え付けた。「フォームは小さくなっても、ある程度は飛ぶ。点で打つのではなく、いかにボールを長く見られるようにするか」。
投手から打者への転向は一定の育成期間を必要とする。オリックス糸井もレギュラー定着は4年目、ヤクルト高井(雄平)も5年目だった。実例からすれば、木村も今季、ブレークする可能性が高まっている。
定着後の背中のイメージは膨らんでいる。「糸井さんも背番号7だし、長野さんみたいに右打ちの7番も格好いい」。背番号51からの昇格を夢見て、木村が勝負の1年を迎える。
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フルカウント編集部●文 text by Full-Count